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インパルス式シール機とは?仕組みとメリットを解説

製造や物流の現場では、袋の開口部を確実に封緘する「シール」の品質が、そのまま製品の信頼性につながります。特に食品・精密部品・化粧品といった、品質変動の許されない分野の包装では、わずかなシール不良がクレームや製品劣化につながることもあり、シール機の選定は生産性を左右する重要な要素です。

そのなかでも多くの現場から支持されているのが、インパルス式シール機。
今回は、その仕組みと特長、そして現場で選ばれている理由について、わかりやすく解説します。

瞬間発熱でシールを行う「インパルス式」のしくみ

インパルス式シール機の最大の特徴は、必要なときにだけ瞬間的に発熱する点にあります。
ヒーター線に短時間だけ大電流を流して袋の開口部を加熱し、そのまま加圧状態で冷却することで、均一で美しいシールが仕上がります。

熱板式のように常に高温を保つ必要がないため安全性が高く、外観品質が求められる食品や精密部品、化粧品などでも安定して使用できます。

電気代を抑えられる省エネ設計

インパルス式が選ばれる理由のひとつに、無駄な電力を使わない省エネ性があります。
熱板式はシール部を常に高温で維持しますが、インパルス式はシールする一瞬だけ通電する方式のため、ランニングコストを大きく抑えられます。

長時間稼働する食品工場や、作業のタイミングが読みにくい多品種小ロットの現場では、電気代の差が年間で大きく響くこともあり、省エネ性は導入メリットとして特に実感されやすいポイントです。

スイッチを入れたらすぐ使える利便性

インパルス式は、電源を入れてすぐ使える点も現場で高く評価されています。
熱板式のように温まるまでの待ち時間が無く、必要な瞬間にすぐ作業を始められるため、効率的な運用が可能です。

断続的な作業が多い現場や、多品種小ロット生産のように頻繁に切り替えが発生する業態でも扱いやすい方式です。

火傷リスクを抑えた安全性の高さ

インパルス式では、シールの瞬間以外はヒーター線が常温に近い状態にあるため、火傷のリスクが非常に低い構造になっています。
食品工場のようにパート・アルバイトが多い現場や、作業スペースが限られている職場でも安心して扱える点は、導入側にとって大きなメリットです。

加圧・冷却の流れで仕上がる、美しいシール面

インパルス式は、加熱後に加圧した状態のまま冷却を行うため、袋材が均一に融着し、ムラの少ない強度の安定したシールが形成されます。
外観品質が重視される化粧品パッケージや、湿気の侵入を防ぎたい精密部品の包装にも適しています。

袋・内容物・作業量によって変わる機種選び

インパルス式シール機は、内容物や用途によって求められる仕様が異なります。
脱気が必要な包装、ガス充填が必要な包装、粉体や液体を確実に封緘したい包装など、目的ごとに求められるシール方式や構造が変わります。

また、袋材質(PE、PP、ナイロン、ラミネートなど)や厚み、1日の処理量によっても必要な熱量やシール幅が変わるため、仕様選定は非常に重要です。厚みのある袋や多層袋では、より強い加熱能力が求められるケースもあります。

さらに、作業頻度によって「手動タイプ」「足踏みタイプ」「電動タイプ」など、選ぶべき機種が異なります。作業者の負担、ラインの構成、安全性、生産量といった条件を総合的に踏まえて選定することで、長期的な安定稼働につながります。

インパルス式の特長を最大限に活かすために

インパルス式シール機は省エネ性や安全性に優れた方式ですが、袋材質や内容物の特性を踏まえて条件を調整することで、より安定したシール品質が得られます。特に新しい袋材や厚みのある袋を使う際は、一度シールテストを行うと安心です。

インパルス式の特性を理解して運用することで、ムラのないシール品質を安定して確保できます。

協和包材では、最適な条件設定や運用のサポートも行っています。大分・宮崎で包装工程の見直しをご検討の際は、どうぞお気軽にご相談ください。