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充填ライン構築のポイント!液体・粉体・顆粒の充填

充填機は、生産効率や製品品質を左右する重要な装置です。液体、粉体、顆粒など、製品特性に応じた設計が求められます。当コラムでは、充填機を含む充填ラインの基本構成と構築時に押さえるべきポイントを解説します。

充填ラインの構成

まずは充填ラインの構成について、対象ワークそれぞれで説明します。大分類となる、容器洗浄→整列→充填→検査→箱詰めの流れで紹介します。

液体充填ラインの構成

  1. 容器洗浄
    洗瓶機を用いて容器の洗浄を行います。一般的に、エアや温水により洗浄されます。透明容器では、洗浄後の汚れ残りが目立たない工夫も必要です。
  2. 容器整列
    容器をライン上で整列させ、充填工程にスムーズに供給します。容器の形状に応じた設計が求められ、一定ピッチで容器の搬送が可能なように、ラインを構築します。
  3. 充填
    液体の特性(粘度や発泡性)に応じた充填方式を採用します。重力式、ピストン式、グラビティ式など、充填ワークに応じた最適な装置選定が必要です。
  4. 検査
    充填量や印字を確認し、不良品を排除する工程です。重量チェッカー、印字検査装置が用いられています。
  5. 箱詰め
    検査済みの製品を段ボールやフィルムで梱包します。形状や機能要求に応じて梱包形態は変わってきます。

粉体充填ラインの構成

  1. 容器除塵
    粉体が付着しやすいため、エアブローや静電気防止装置を使用して容器を清掃します。衛生的な環境を保ち、製品の異物混入を防ぎます。
  2. 容器整列
    粉体特有の付着問題を考慮しながら容器を整列させます。整列の際にも静電気対策を実施する必要があります。
  3. 充填
    粉体充填では一般的に、オーガ式充填機が使用されます。オーガ式充填機とロードセルを連携し、重量をフィードバックしながら充填を行う方式もあります。
  4. 検査
    充填量、異物混入の有無を検査する工程です。重量チェッカーや金属検出器、X線検査装置を活用し、検査を行います。
  5. 箱詰め
    完成した粉体製品を段ボールや袋に梱包します。

顆粒充填ラインの構成

  1. 異物除去
    容器をエアブローや温水で清掃し、異物を除去する工程です。顆粒の品質を維持し、最終製品の安全性を確保します。
  2. 容器整列
    容器をスムーズにライン上で整列させます。顆粒についてはクラフト袋充填も多く、クラフト袋の場合にはマガジンから取り出し、一枚づつ搬送します。
  3. 充填
    カットゲート式充填機やフィーダー式充填機使用して顆粒を充填します。製品の粒度や形状に応じて使い分けていきます。
  4. 検査
    充填量や異物混入を確認する工程です。粉体充填ラインと同様に重量検査、異物検査が行われます。
  5. 箱詰め
    液体や粉体同様に、製品を段ボールに梱包します。

充填ライン構築時に注意すべきこと

充填ライン構築の際には、以下の点に注意する必要があります。

製品特性に応じた設備選定

液体、粉体、顆粒など、製品特性を考慮してレイアウト設計を行うことが重要です。充填機だけではなく、洗瓶機・充填機・キャッパー含む関連装置に関しても同様に、対象製品に応じた最適な機器選定が必要になります。精度や能力、品質に応じて最適な機器選定ができていない場合、生産性が低下してしまう、投資対効果が得られないこともあり注意が必要です。

段取り替え時間の低減

昨今、一品種大量生産を行う充填ラインは少なく、多品種小ロット生産に対応する必要がありますが、導入において、段取り替え時間という要素を検討することが重要です。短時間で段取り替えを行うことができる機器選定、段取り替え時間を考慮した場合の自動化範囲の決定をすることが必要になります。生産性を高めるために注意が必要な点といえます。

スペース生産性の向上

充填ラインは大型ラインになることもありますが、限られた有効スペースで最大限の自動化を実現するという視点も重要です。省スペース化を実現できる機器選定、レイアウト構築が必要であり、自動化を実現するうえで注意が必要な点となります。

充填ラインのことなら当社にお任せください!

当社では、充填ラインの提案、導入を行うことが可能です。大分県、宮崎県に密着した活動により、最適な装置選定、導入を行います。充填ラインの導入を検討中の皆様、お気軽にご相談ください。